2009年7月6日月曜日

サンタクロースの出発


明日からキューバに約2週間行く。フォローアップ調査といえば聞こえがいいが、大学が少し調査費を出してくれるのをいいことに、友達に会ってこようと思う。もののないキューバ、行くとなったら「何か欲しいものがあるか」と友人たちに何ヶ月も前から聞いていた。出てくるものはDVDプレイヤー、プリンタのインクカートリッジ、Tシャツ、自転車のチューブ、画筆、トースター、映画、本、爪やすり、ワインなどなど。私が貧乏学生であることを忘れたかのように次々とリクエストが続くので、「時間とお金が限られてますので…」といちどは弁明のメールを入れた。すると手のひらを返したように、「いや、そんな無理を言うつもりはないので、手ぶらで来てくれればいい!友情だけもってきてくれ」といってくれる。世界経済基準からいって貧困レベルにあるが、(今は名ばかりの)社会主義のおかげで、尊厳を保ってきた人たちだと思う。とはいえ、友人の喜ぶ顔を見たいがために、学生にはとくに苦しい夏の経済状況からなんとか希望に沿おうといくつかの物をそろえた。キューバでは輸入品は政府が仲介しているためかなりのコミッションを取られるが、米国ではDVDプレイヤーの安いものは30ドルからある。

そんなこんなでかき集めたものを荷造りしていると、そばでみていたボーイフレンドが「まるでプレゼントを携えたサンタクロースだね」とコメントする。重量制限がなければもっともっていきたいところだが、これも最近厳しい。

尊厳といったが、相対的なもので、外から来る人には「ダメでもともと」と頼めるものは頼んでみる、という心理状況はやはり裕福な国の中流階級には想像ができない。そこにほんの少し世界政治経済の苦味と痛みを味わわざるを得ないが、それを抜きに友情を考えてくれる私の友人たちは、本当にありがたい存在だ。

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